建築
石油精製分野で蓄積したノウハウをもとに各種建築物について、設計、施工を請け負いま...
建物概要 |
建築面積:708.07㎡ |
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建物用途 | 事務所 |
丸善石油化学株式会社 千葉工場において将来的な生産設備新設及び増設(将来用地確保)に伴い、構内に設置された既存防災センターの構外移設が計画されました。防災センターの移設期間中も工場は稼働中であるため、防災機能を維持したままの移転が必須でした。また、当該移設工事は将来の生産設備新設計画のファーストステップであり、当初工程通りの移設完了が必須条件でした。当社は構内工事の実績や構内制御系統を熟知していることを評価され、本工事の受注に至りました。
本工事では防災センターの箱としての建屋・外構工事、電源及び信号ケーブル引込のためのケーブル敷設・管路築造工事、防災機能移転のための切替工事を実施いたしました。
2018年7月本体工事開始、2019年4月工事(切替)完了という厳しい工程でありながら、建屋内では多工種の輻輳作業が予想され、また建屋外では稼働中の既存設備至近の作業となり、工程・品質・安全管理上、特に慎重な作業が要求されました。このような厳しいスケジュール、作業環境の中、発注者、元請、協力会社の垣根を越えた協力体制の下、契約工期に遅れることなく、無事故、無災害で工事を完遂することができました。
広大な構内の保安防災機能を統轄する施設の移転工事であり、その機能移転のための切替工事は最短の期間で確実に実施する必要がありました。
切替工事を成功させるため先ずは現状把握を重点的に行い、既設資料と現物を突き合わせ、情報の不足している部分についてはお客様にご協力いただきながら現地調査を綿密に実施して、不確定要素を排除しました。実際の切り替え作業は緊張を伴うものでしたが作業手順を関係者間で顔を付き合わあせてつめていたおかげで、慌てることなく計画通りに切替工事を完了し、お客様に引き渡すことができました。
また、移転先は既存の防災センターよりもプラント内各所から遠ざかる場所となっていました。そのため、保安防災関係の信号をやり取りする伝送ケーブルの切替にあたっては、単純にケーブルを延長するだけではなく、信号伝送の品質を確保するための検討が必要でした。
設計段階では電気理論の視点も含めた検討を行い、ケーブルの長距離化に伴い発生する恐れのある障害への各種対策を実施しました。移転してから現在まで防災センターと各所の間の信号伝送は良好に保たれており、今日もプラントで働く人々の安全を守っています。